ロシアを代表するチョコ菓子「アリョーンカ」
ロシアを代表するチョコ菓子といえば、可愛い女の子の絵が描かれた包み紙で有名な「アリョーンカ」、アリョーンカとはロシア人女性の名前「エレーナ "Елена"」の愛称です。
その製造元「クラスヌィ・オクチャブリ社」(”Красный Октябрь”、英語では “Red October”)は、一人のドイツ人がモスクワの中心部にあるアルバート通りで始めた小さなお菓子屋さんが起源なのだそうです。
それが、19世紀後半頃から徐々に規模を拡大し、やがてモスクワ川沿いの敷地に最新の機器を導入した製造工場が建てられました。
ロシア革命後には工場は国営化され、1922年にあの「10月革命」を思い起こさせる名前、「クラスヌィ・オクチャブリ」に改名されました。
1960年代になると、当時のソビエト政府がミルクチョコレートを安価に生産するための新しい食料計画を採択し、その一環として、1965年にロシアを代表するチョコレート、アリョーンカ(”Алёнка”)が誕生、翌年から本格的な生産が始まったのだそうです。
現在はチョコレート博物館として運営されているかつての製造工場
ピョートル大帝の記念碑のすぐ近くに建っています。
現在、モスクワ川沿いに建つかつての製造工場は、ロシアを代表するチョコ菓子「アリョーンカ」がたどってきた足跡を展示する博物館として運営されています。
チョコ菓子アリョーンカは、コンビニやスーパー、空港や駅のキオスクなどロシア中どこでも売られている他、ネット通販でも買い求めることができます。(↓)
また、モスクワ市内の主だった場所には、多数の直営店舗が展開しています。(↓)
クラスヌィ・オクチャブリ社の直営店 アリョーンカ・ショップから
赤の広場の近く、ソコーリニキ通りのアリョーンカ・ショップ
上の地図中、モスクワの中心にマークされているショップです!
板チョコの他にも、いろいろなチョコ菓子を量り売りで買うことができます。
アリョーンカ・ブランドの代表的なチョコ菓子
それでは、ロシア土産の定番の一つでもある代表的な商品を見ていきましょう!
ヘーゼルナッツとレーズンが入ったミルクチョコレート(↑)
この他にもプレーンのミルクチョコ、アーモンドが入ったチョコ、小さなマーブルを散りばめたチョコなど、いくつかのバージョンがあります。
一番右側は、一つずつ包まれたミルククリーム入りアリョーンカ、
左側のクマの親子の絵が描かれたチョコレートは「ミーシュカ "Мишка"」
ミーシュカは子グマの愛称で、子グマの縫いぐるみなどは、ロシアではよく「ミーシュカ」と呼ばれています。「ミーシュカ」を日本語にすると「クマちゃん」のようなイメージになります。
この「ミーシュカ」の包み紙に描かれているクマの親子の絵(↑)は、ロシアの著名な画家、イワン・シーシキンが描いた絵画「松林の朝」をモチーフにしています。モスクワの国立トレチャコフ美術館に展示されているこの絵(↓)は、ロシア人なら知らない人はいないというくらい、ロシアでは皆に愛されているそうです。
イワン・シーシキンが描いた絵画「松林の朝」(国立トレチャコフ美術館収蔵)
この可愛い女の子の絵が描かれたチョコ菓子は「クラースナヤ・シャーポチカ "Красная Шапочка" 」 日本語では「赤ずきんちゃん」です。
ところで、アリョーンカには、ボーイフレンドがいます。
この写真は、ネットから引用したものですが、右側の男の子が描かれた包み紙には「アリョーンカのボーイフレンド、クージャ」と書かれています。
残念ながら、まだ実物にお目にかかったことがありません。いつか、ボーイフレンドも食べてみたいと思います。(笑)
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