ウサチョフスキー市場 Усачёвский рынок
(地下鉄の最寄り駅:①号線 スポルチーブナヤ)
モスクワ滞在中、ノボディヴィチ修道院のすぐ近くにあるウサチョフスキー市場に行ってみました。
ウサチョフスキー市場 正面玄関前 並んでいる自転車はレンタ・サイクルです。
音楽と市場とは直接の関係はなさそうですが、ムソルグスキーの「展覧会の絵」やラフマニノフの練習曲「音の絵」の中には、市場の様子を描いたとされる楽曲があるそうですね。
ここではまず、ロシアの市場とはどのようなところなのか、ロシアに関する総合情報サイト「ロシアNOW」の解説を参照しておきましょう。
「ロシアNOW」の解説から(一部を抜粋・要約)
1. ロシアの「市場」とは
・ ロシアの市場はいろいろな民族が集まる場所、言い換えれば、旧ソ連構成国のさまざな食材や加工食品、伝統料理が一堂に集まるところでもある。
・ もしロシアとロシアの近隣諸国や、各地の料理と食材を知りたければ市場はお薦め!市場に来れば、食材に触れ、匂いを嗅ぎ、試食し、さらに値切って買うこともできる。
2. 市場の種類
① 休日の定期市
大きな常設市場よりも品数は少ないが、肉、卵、魚、チーズ、ソーセージ、野菜、果物など、かなりの品が揃っている。農家の人たちも収穫した作物を売りにやってくる。
② 常設市場
市場にずらりと並ぶ小さな屋台街は、東洋風の市場を思わせる。とくに清潔ではなく、スリも見かけるので、基本的な警戒心を忘れてはならない。さらに目利きの客でも欠点に気づかないように、ラップに包んで売られている。ガラス越しの野菜や果物は美しく見えるが、商品を手で触って鮮度を確かめることはできない。
③ 昔からある大規模な屋内市場
あらゆる食品が豊富に揃っているが、価格はスーパーマーケットよりも少し高め。しかし品質の良さ、品揃えの豊富さ多彩さは価格の高さを補って余りある。中には、モスクワの有名レストランが食材の買い付けにやってくる市場もある。
3. 買い物に当たっての注意点
市場での買い物には、知っておくべきポイントがある。
・食品はできるだけ自分の手にとって選び、売り手に任せないこと
・試食を勧められたら遠慮せず、逆にさらに試食を求めること
・匂いを嗅ぎ、手で触り、よく見比べ、必ず試食すること!
・もっとも質の良い食品を扱うと思われる店の売り手と懇意にすることも大切
市場でまず選ぶのは、食品ではなく、それを売る店、売る人たち。店員と話し、いろいろな食品をどう調理するのか質問する。常客になれば、よい品を取っておいてくれ、値引きしてくれたり、ちょっとしたおまけをつけてくれることもある。お得意さんはいつでも大切にされるものだ。(古き良き時代の日本の市場もそうでしたね!)
参照した「ロシアNOW」のサイトはこちら(↓)
ウサチョフスキー市場について
この市場は、地下鉄①号線(赤のライン)スポルチーブナヤ駅から徒歩で5分ほど、ノボディヴィチ修道院からもすぐそばのわかりやすい場所にあります。モスクワの伝統的な市場の特徴を残しつつ、最近リノベーションされたばかりの明るく清潔な市場です。「ロシアNOW」の解説中の分類では、「3. 昔からある大規模な屋内市場」に該当するように思われました。ただし、この市場は比較的小規模です。
館内には、ファーストフード・コーナーもあり、簡単な食事をとることもできます。
野菜、果物、肉・加工品、魚・加工品、乳製品、ドライフルーツ、漬物とピクルス、香辛料などの小売り店が所狭しと並んでいました。
果物屋さんの陳列台 ちょうど、スイカが美味しい季節でした!
ドライフルーツのお店 とにかく種類が豊富です!
ドライフルーツとナッツ類のお店 美しくディスプレイされた陳列棚
野菜の漬物(塩漬けや酢漬け)やマリネ(ピクルス)のお店 ロシアのキュウリは短くて太いのが特徴
香辛料のお店 なんとなくアジアの市場の雰囲気にも似ている感じ
魚介類と加工品のお店 イクラも売られています。イクラ:ИКРА はもともと「魚の卵」を意味するロシア語です!
このお店、一番小さなキャビアの瓶詰が4000ルーブルと表示されていました。欲しそうに見えたのでしょうか、「3000ルーブルに値引きするよ!」と言われましたが、それでも日本円で約¥6000、キャビアを買うのはあきらめました・・・。(笑)
館内の様子 この写真のみ、ロシアのビジネス情報サイト"KEYTOWN" (↓)から引用させていただきました。
入り口付近では、無線機を携行した警備員が目を光らせていて、治安に対する配慮もありました。売り場は見た目にも美しく、モスクワの人々の実生活の一端を垣間見ることができるスポットだと思います。
モスクワを訪ねる機会があったら、是非一度足を運んでみてください!